記事: 【印刷してみた】PICTORICO ファインアートラフの魅力
【印刷してみた】PICTORICO ファインアートラフの魅力
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PHOTOPRI(フォトプリ)
プロ品質の写真プリントサービス
「PHOTOPRI(フォトプリ)」は、写真展クオリティのプリントを提供する専門店です。一枚一枚の色を丁寧に調整し、30種類以上の用紙から最適なものを提案。あなたの作品が持つ魅力を最大限に引き出すお手伝いをします。大切な作品を、最高の形で残しませんか?
PICTORICO ファインアートラフ徹底解説!プロが選ぶ理由と最適な作品ジャンル
「自分の作品を、もっと深みのある表現にしたい」「絵画のような質感で写真をプリントしたい」
そう考えたとき、選択肢として挙がるのがマット系のファインアート紙です。
今回はその中でもPICTORICO(ピクトリコ)の「ファインアートラフ」をご紹介いたします。
いざ印刷をしてみよう!と思っても、実際どのような質感なのか、自分の作品に合うのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、高精細ジークレープリントサービスを提供するPHOTOPRIのスタッフが、プロの視点で「PICTORICO ファインアートラフ」を徹底レビューします。
その特徴やメリット・デメリット、相性の良い作風まで詳しく解説しますので、ぜひ用紙選びの参考にしていただけますと幸いです。

- PICTORICO ファインアートラフの独特な質感と特徴
- プロが感じるメリットと注意点(デメリット)
- この用紙が最も映える作品ジャンル・作風
- PHOTOPRIでプリントする際のポイント
PICTORICO(ピクトリコ)ファインアートラフとは?
PICTORICO(ピクトリコ)は、写真用紙メーカーとして名高い三菱王子紙販売株式会社のブランドです。
そのラインナップの中でも、最高級グレードに位置するのが「ファインアート」シリーズです。
「ファインアートラフ」は、その名の通り表面に独特の粗いテクスチャ(凹凸)を持ったマット紙です。ベースとなる紙には長期保存性に優れたコットン100%素材が採用されており、美術館での展示や作品販売にも耐えうる品質を誇ります。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 用紙名 | PICTORICO PRO・デザインペーパー プラス(ファインアートラフ) |
| カテゴリ | マット紙(ファインアート紙) |
| 厚み | 厚手(コシがあり重厚感がある) |
| 主原料 | コットン100% |
【プロ視点でレビュー】PICTORICO ファインアートラフの3つの特徴
実際に私たちPHOTOPRIがこの用紙に触れ、印刷してきた経験から、その特徴を深掘りしていきましょう。
1. 独特の粗面が生み出す「立体感」と「絵画的表現」
最大の特徴は、やはりそのテクスチャです。
表面の凹凸が光を乱反射させるため、光沢紙のような反射光がなく、どの角度から見ても落ち着いた印象を与えます。この凹凸が、平面であるはずの写真やイラストに物理的な立体感を与え、まるで水彩画や版画のようなアート作品としての存在感を際立たせます。

表面の質感が、作品に奥行きをもたらします。
2. マット紙とは思えない「黒の締まり」
一般的に、マット紙はインクが紙に染み込むため、光沢紙に比べて「黒」が白っぽく浮きがちです。
しかし、PICTORICO ファインアートラフは、マット紙の中ではトップクラスに黒色の濃度が高いのが特徴です。
これにより、シャドウ部分がしっかりと引き締まり、コントラストの効いた力強い表現が可能になります。
やわらかい雰囲気だけでなく、重厚感のある表現も得意とするのがこの紙のすごいところです。
3. 長期保存に耐える「アーカイブ品質」
作品を販売したり、長く展示したりする場合、経年劣化は大敵です。
この用紙は酸性物質を含まない「中性紙」であり、原料もコットン100%であるため、紙の黄ばみや劣化が非常に起こりにくい仕様になっています。
私たちPHOTOPRIが使用しているEPSON社純正の顔料インクと組み合わせることで、数十年単位での保存が期待できます。
メリット・デメリット:どんな人に向いている?
素晴らしい用紙ですが、すべての作品に万能というわけではありません。特性を理解して使い分けることが重要です。
メリット
- 高級感が出る: 紙の厚みとテクスチャだけで、作品の格が一段上がります。
- 反射しない: 展示照明の下でも反射が気にならず、鑑賞しやすいです。
- 指紋がつきにくい: 光沢紙に比べて指紋が目立ちにくく、取り扱いが比較的容易です。
デメリット・注意点
- 超高精細なディテール描写は苦手: 表面の凹凸があるため、極めて微細な線やディテールはテクスチャに馴染んでしまい、シャープさが少し損なわれる場合があります(これを「味」と捉えることもできます)。
- 擦れに注意: マット系のファインアート紙全般に言えることですが、印刷面を強く擦ると跡が残りやすいため、丁寧な扱いが必要です。
PICTORICO ファインアートラフが映える!おすすめの作風
PHOTOPRIスタッフが「この作品はファインアートラフにぴったりだ!」と感じるジャンルをいくつかご紹介します。

風景写真(ネイチャー)
岩肌、樹皮、砂漠、雲海など、被写体自体にテクスチャがある場合、紙の質感がリンクして臨場感が増します。自然の荒々しさや壮大さを表現するのに最適です。
絵画調・イラスト・CGアート
水彩画風のタッチや、油絵のような重厚なイラストとの相性は抜群です。デジタルで描かれた作品を、アナログの原画のように見せることができます。
モノクロ写真
黒の締まりが良いため、階調豊かなモノクロ写真も美しく仕上がります。特にアンティークな雰囲気や、陰影を強調したいポートレートにおすすめです。
逆に、金属の光沢感や、都会の夜景のシャープな輝きを表現したい場合は、PICTORICO セミグロスペーパーやEPSON 厚手光沢といった光沢系の用紙の方が適している場合もあります。
類似用紙との比較:どれを選べばいい?
よく比較検討されるのが、同じPICTORICOの「ファインアートスムース」や、海外ブランド「Hahnemuhle(ハーネミューレ)」の用紙です。
| 用紙名 | 表面の質感 | 特徴 | おすすめ |
|---|---|---|---|
| PICTORICO ファインアートラフ | 粗い(凹凸あり) | 立体感重視。絵画的な表現に強い。 | 風景、アート、テクスチャ重視 |
| PICTORICO ファインアートスムーズ | 平滑(滑らか) | しっとりとした質感。繊細な描写が得意。 | ポートレート、繊細なイラスト |
| Hahnemuhle Photo Rag | 微細な凹凸 | 世界的な定番。柔らかく上品な発色。 | ファインアート全般、展示作品 |
「ラフ」か「スムーズ」かで迷ったら、「被写体の質感を強調したいか(ラフ)」「滑らかな肌やグラデーションを見せたいか(スムーズ)」を基準に選ぶのが良いでしょう。
PHOTOPRIだからできる、最高品質のプリント体験
良い紙を選んでも、印刷技術が伴わなければそのポテンシャルは発揮できません。私たちPHOTOPRIでは、PICTORICO ファインアートラフの魅力を最大限に引き出すための環境を整えています。
PHOTOPRIのこだわり
- 広色域RGB印刷: 一般的なCMYK印刷ではなく、sRGBやAdobe RGBの色域を最大限に活かすダイレクトプリントに対応。モニターで見た鮮やかな色彩を、マット紙の上でも忠実に再現します。
- 超高精細ジークレープリント: 2880×1440dpiの高解像度で出力。紙のテクスチャに負けない緻密なインクの吹き付けを行います。
- 専門スタッフによるサポート: データ入稿に関する不安や、余白の設定など、細かな疑問にも丁寧にお答えします。
まずは「お試しプリント」で質感を確かめませんか?
「記事を読んでも、やっぱり実物を見ないと不安…」
その感覚は、作品を大切にするアーティストとして正しいものです。モニター越しでは、紙の質感や厚み、光の当たり具合までは完全には伝わりません。
そこでPHOTOPRIでは、A5サイズでお好きな画像データをプリントできる「お試しプリント」サービスをご用意しています。もちろん、PICTORICO ファインアートラフも選択可能です。
また、PICTORICO ファインアートラフを含め、取り扱い用紙の質感をまとめて確認したい方には、「全用紙サンプル」もおすすめです。手元にサンプルを置いておけば、次回の作品作りの際にも非常に役立ちます。
まとめ:PICTORICO ファインアートラフで作品に「命」を吹き込む
PICTORICO ファインアートラフは、単に画像を記録するだけでなく、作品に物質感と深みを与え、鑑賞者の心に訴えかける力を持った用紙です。風景写真、デジタルアート、モノクロ作品など、あなたのこだわりの一枚を、ぜひこの用紙で形にしてみてください。
私たちPHOTOPRIは、あなたの作品作りを全力でサポートします。どの紙を選べばいいか迷ったときは、いつでもお気軽にご相談ください。
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