【用紙の違い】マット紙・光沢紙・絹目紙・和紙の4種類を徹底比較!
一眼レフカメラやスマートフォンで撮影した数多くの写真。
写真用紙に印刷をしてみたいと思っていても、あまりの用紙の種類に戸惑う人も多くいるはず。
種類を把握するだけでも一苦労ですよね。
メーカーによって呼び名が変わったり、人によっておすすめの用紙が変わったりして、思うように決められなかった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
写真用紙といえば、一般的なものが「マット紙」「印画紙(光沢)」「印画紙(絹目調)」「和紙」の4種類です。
今回の記事では、この4種類を比較し、各用紙の仕上がりの違いについてまとめました。
なお、今回比較したのは”PHOTOPRI”で取り扱いのある用紙の中から一部の代表的な用紙に限らせていただきました。
「写真をプリントするための用紙」についての記事も作成してありますので、お時間のある方は是非、参考にしていただければと思います。
印刷してみた。
A.マット紙…【EPSON】PXプレミアムマット紙
エプソン純正マット紙の中で、最も広い色再現性を持っている高品位マット紙。厚みは0.25mm。
この用紙はさらさらとした触感でシンプルな外観です。
マット紙の中では色再現性が広い用紙のため、「やわらかい」印象を与えます。
マット紙というとざらざらしている用紙を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、プレミアムマット紙の表面のテクスチャは滑らかで色のりも良いです。
マット紙なので当然ですが、光沢の写真用紙と比べて落ち着いた写真に仕上がります。
プレミアムマット紙はレトロ感の演出、エモーショナルな演出も得意なので、クラシカルな写真はこの落ち着きが似合います。
※マット紙は基本的に印刷後の「擦れ」に弱いです。
他の用紙同様、取り扱いにはとても気を配る用紙のひとつです。
マット紙での印刷をご注文された場合は、開封時からお気を付けください。
B.印画紙(光沢)…【EPSON】プロフェッショナルフォトペーパー厚手光沢
RC紙(レジンコート=合成樹脂コート)が採用された光沢感の強い用紙。
厚みは0.27mm。
単的に説明するならば「つるつるピカピカ」の用紙です。
写真をリッチ感満載の作品にすることができますね。
余談ですが、この用紙は少しの傷でも目立つため、私たちもチェックをする際は一層力を入れています。
プロユースの用紙なので、その写りは「流石」の一言、美しい。
プロの写真家やアーティストの個展など、特別なときの印刷で利用される方も多いです。
C.印画紙(絹目調)…【EPSON】プロフェッショナルフォトペーパー厚手絹目
表面がキメの細かい微粒面になっている用紙。厚みは0.27mm。
この用紙は「印画紙(光沢)」と比べて、やや落ち着いた印象の作品に仕上がりましたが、光沢感も保っていますね。
光沢感も抑えられているため、写真も見やすいです。
写真をしっとりとさせるこの用紙は人間の肌感の表現がぴかいちです。
室内であれば、明るさに左右されることなく高レベルのパフォーマンスを発揮してくれることと思います。
この用紙もプロユースの方がよく選ばれる用紙ですので、失敗しない選択になりますね。
また、同じ絹目調でCanonから微粒面ラスターという用紙もご用意しております。
こちらの用紙も絹目調の用紙の中では人気が高く、写真展でも使われている用紙となっております。
そして、お客様からのお問い合わせが特に多い「絹目と微粒面の違い」について、EPSONの厚手絹目とCanon微粒面ラスターを取り上げたものを、以下の記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください!
【絹目と微粒面の違いとは?】
D.和紙…【阿波和紙】楮 厚口 白
「日本紙」と呼ばれる古来からある製法で作られた用紙。厚みは0.23mm。
阿波和紙は優しい肌触りと素朴な風合いです。
触っただけでその伝統を感じられるほど、用紙自体に格を感じます。
他の用紙と比べて薄いですが、それでもなかなか破れない耐久性があります。
印刷してみると、マット紙と同様に落ち着いた仕上がりです。
ただ、違うのがやはり「素朴さ」でしょうか。懐かしさすら感じるのは用紙によるものなのでしょうか。
和のデザインのイラストや和を感じられる写真を阿波和紙で印刷すると、ワンランク上の作品に昇華させることができますね。
4種類の用紙を印刷した結果
1.鮮やかな発色を求めるなら印画紙(光沢)、印画紙(絹目調)
印画紙(光沢)、印画紙(絹目調)は階調表現も優れており、画質の再現力が高いです。
色の発色はとても鮮やかで煌めきのある写真になります。
光沢感のある用紙で印刷をすれば、迫力も増すので風景写真や大きな建造物などの写真はさらに磨きがかかると思います。
実際に印刷を注文される多くの方は、この印画紙(光沢)を使っています。もちろん目的に応じた用紙選択をしなければいけませんが、汎用的に使える用紙となっていますね。
2.優しい風合いを目指すならマット紙
プレミアムマット紙や画材用紙のように落ち着いた仕上がりになるマット紙は、光沢紙のように派手さはなくとも、その上品さには目を惹きます。
例えばパステルカラーのような優しい色を再現したい場合、その雰囲気を忠実に印刷することができます。
自然や街並みを撮影した写真に「エモさ」の要素を少し入れたいという方には良い仕事をしてくれるに違いありません。
3.気品ある美しさ、階調表現なら絹目調
微光沢の印画紙(絹目調)は光沢感が前に出過ぎず、写真がしっとりと仕上がります。用紙の表面が微粒面のため、写真に立体感を生み出してくれます。
「高級感」「気品」といったそんな言葉が似合う用紙ですね。
個人的にはポートレートの写真にはもってこいだと思っています。
人間の肌感をよりリアルに、かつ優しい雰囲気に仕上げてくれるこの用紙は、選択肢から外すことができません。
4.素朴で懐かしさを感じる和紙
和紙も印画紙(絹目調)と同様、「上品」という言葉が似合います。
和のテイストを含んだ写真などには打って付けです。
例えば懐石料理などの日本料理のお店に飾る新作ポスターなどには違和感なく溶け込むことでしょう。
ただ、和紙やマット紙は画質の再現性は印画紙と比べるとやや劣りますので、雰囲気重視の写真に向いていると言えますね。
5.”PHOTOPRI”のおすすめ
今回ご紹介した4種類の中で、色々と迷ってしまったら、汎用性の高い「印画紙」をおすすめします。
光沢でも絹目調でもそれぞれが持つ「光沢感」は写真をより映えさせ、高級感の演出をしてくれるからです。
お試し印刷について
一枚の写真データで複数の用紙を見比べていただき、用紙のもつ特徴や雰囲気を感じていただいてからの本注文の方が、より納得いただけると思いますし、用紙サンプルとして手元に置いておくことで、再度ご注文いただくときに有効に活用できるかと思います。
"PHOTOPRI"をご利用いただく上での安心材料としてどうぞご利用ください!
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